福祉業界を大きくわけると、子ども系、高齢者系、障害者系、低所得系があります。この中で高齢者系がもっとも身近であり、いずれはお世話になる福祉サービスといえます。この高齢者系についてはお客さまという意識を持って事業運営をされているところが少なくありません。お客さんがいなければ成り立たないわけですから当然です。普段の生活におけるサービス業と同様な接客態度を受けることができます。
一方で、それ以外の福祉系サービスは高齢者系と比べると昔ながらの「指導する」という考えが残っているためか、職員の態度が偉そうであったり、横柄だったりします。
先日NHKで放送されたバリバラを見ていたら、そんな人たちを思い出しました。
もちろん、子ども系は子どもに教育をするという点で厳しい態度になることはあると思います。しかし、いい歳をした知的障害者の人を歳の離れた若い職員が叱責している姿を見ると福祉業界がいつまでも格下に見られてしまう象徴のように感じます。職員は自分自身の態度や言葉遣いを顧みているのでしょうか。
精神的知的な発達(状態)に合わせて、指導している(つまり、見た目は大人、中身は子どもだから子どもに教育するように接している)という主張があったとしてもそれは、障害者の人権を考えるこれまでの過程で否定されてきた考え方です。
今では生活保護について横柄な担当者は減ってきています。医療の現場でも医師の意識は変わってきています。高齢者福祉サービスも接遇の意識が高まっています。
そんな中でバリバラに登場した職員の態度がかつての知的障害者を指導する職員の姿を思い出すきっかけになったということは、NHKの編集のせいなのか、職員のせいなのか、私の理解力不足のせいなのか、ここでははっきりと書けませんが、物事を考えるきっかけにはなりました。
福祉業界の指導員
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