いつ何が起こるのかは分かりません。後悔しないように生きましょうとよく言われます。お金はあの世に持っていけないといいますが、例えば人工呼吸器によって生かされた状態の自由な行動ができない体ではお金を貯めていても病院のお部屋代と医療費に消えていくだけです。

 将来の不安からお金を貯める人は少なくありません。経済的な不安から開放されればもっと自由に生きることができます。ベーシックインカムで最低限の生活が可能となり、生活の質を上げるために働くという形になれば、生活のためにただ働く人は減っていくことでしょう。もちろん、質を保つために結局、生活のために働く人もいるのでしょう。

 旅行へ出かける、買い物をする、家族と過ごす、趣味を充実させるなど、できるときにやっておかないと後悔するかもしれません。明日も生きている保証はありません。脳卒中や心筋梗塞、大動脈破裂、交通事故によって重い障害を負うかもしれません。

 そんなことを考えていると4年も待たなくてはならない新車の自動車を注文したいとはまったく思いません。待つとしても、数か月や半年程度が妥当であると私は思ってしまいます。もちろん、何年待とうが個人の自由なので、とやかく言うことではありませんが。