マランツが新しいSACDプレーヤーとプリメインアンプを発表しました。新しいといっても実質は改良した程度であり、フルモデルチェンジのような新しさではありません。
私はSA-10の後継機種を待っていたのでこの発表にはがっかりしました。SA-12の開発では30万円に抑える必要があったそうで、一部妥協した製品だったようです。SA-10の60万円の半額でSA-10の基幹部分はほぼ同じものが買えることは魅力的に映ります。しかし、その半額を実現するために妥協した点をSA-12発売からまだそれほど経っていないこの時期に改良版として出すことに多少の疑問を感じます。
今の時代は高級なオーディオ機器は贅沢な趣味の世界になっています。興味が無い人から見ると、1メートルのケーブルに何万、何十万もかけ、CDプレーヤーが100万、200万もするなんて理解できないことだと思います。
SA-12の定価30万円を買うような人がSA-12 OSEの定価35万円の差を気にするのでしょうか。
SACDプレーヤー30万円、プリメインアンプ30万円、スピーカーをそれら装置に似合う製品とすると100万円程度になります。そんな買い物をする人にとっても確かに5万円の差は大切ですが、5万円程度なら妥協せずに出してほしかったと感じます。
関係会社のDENONもコンデンサーと外装をいじった新製品を昨年秋に発表しています。こちらの製品はフルモデルチェンジを期待していただけにまさかの改良で終わったことにがっかりしました。
プリメインアンプについては今さら大きな変化を期待することはないと思いますが、SACDプレーヤーについてはDACで音が決まるわけではないといっても、DACは比較しやすい部品なので、DENONの昨年秋の発表機種のDACが変わっていれば、今ごろは自宅に置いていたかもしれません。