現在、ドラマ「パパがも一度恋をした」が放送されています。小澤征悦さん、塚地武雅さん、本上まなみさんが出演されています。
小澤征悦さんと本上まなみさんは夫婦です。本上まなみさんが事故で亡くなり、何年かの時が経ち、塚地武雅さんの姿で本上まなみさんが小澤征悦さんの前に現れたという話です。
外見は塚地武雅さんで、中身は本上まなみさんという状態です。本来は外見と中身が伴って本上まなみさんを作っていることに間違いありません。しかし、どちらかの形が変わってしまったときに、その人を本上まなみさんといえるのでしょうか。
今後医療が発達して、多くの組織を移植や再生が可能になった場合、脳だけがその人で、臓器の多くは他人の物という可能性、または、脳だけを移植されるという可能性などがあります。また、現在においても事故や病気で脳に損傷を受け記憶喪失、性格の変化などがあります。
その人をその人としているものは何なのでしょうか。
私は、人生を共に歩むことを考えると、内面を選択します。いずれ、病気や事故で私を理解できない日が来るかもしれません。そのときは、肉体に精神が宿っていると思い人生を共に送りたいと思います。彼の表情や匂いなどと過去の思い出の中でともに歩みます。
そう考えると、塚地武雅さんの中に本上まなみさんが存在することは、彼女の表情や匂いなどを感じられない借り物といえます。しかし、一緒に分かち合いたかった日々のできごとを本上まなみさんの精神と共に過ごすことができるのなら喜ばしいことなのかもしれません。
ドラマや映画を通して人生を考える機会を得られるので、私はドラマや映画を愛しています。